[7695]交換できるくん分析〜住宅設備機器交換×オウンドメディア×IT〜

今回は、冗談みたいな名前なので、貴重な時間を使って分析を行うこと
さけてきた 交換できるくん です。

名前からはイメージできないような手堅い商売で、既存のリフォーム業者と
4P(商材、価格、販売経路、広告)がうまく、差別化できてます。

また、流行りのベンチャーと異なり、売上を優先するわけではなく、顧客満足度を重視しているため、急激に売上が上がる業態ではないので、長期目線の投資先になります。

実直な会社なので、興味がある方は読んでみてください。

POINT

  1. 住宅設備機器交換×オウンドメディア×IT の ビジネスモデルは模倣困難

  2. 現状、ライバル企業は無し

  3. 工事の質を担保するスタッフの確保と育成が今後の成長の鍵

事業をしている会社か

住宅設備機器の交換事業の会社です。

事業の流れは、以下の流れです。 ④の工事以外はオンライン上で完結です。

①(顧客)スマホで交換したい住宅設備機器(例:蛇口、ガスコンロ、食洗機など)を撮影し、送信

②(交換できるくん) 見積もり提示

③(顧客) 見積もりをみて判断

④(交換できるくん) 工事

⑤(顧客) 支払い

引用元:当社IR資料

住宅設備機器と工事をセットで販売するEコマース事業を展開している。大規模リフォームは行わず、透明性のある料金体系で住宅設備機器の交換事業に特化している点が特徴。取扱商品は「キッチンまわり」のビルトインガスコンロ、レンジフード、IHクッキングヒーター、ビルトイン食洗器、蛇口・水栓、「トイレ・洗面室・浴室まわり」のトイレ、洗面化粧台、浴室暖房乾燥機、ガス給湯器、「その他」の換気扇、宅配ボックスなど。ウェブサイト「交換できるくん」では、商品紹介のほか、施工事例、ユーザーレビューなどの情報コンテンツを蓄積し、ユーザーに提供している。(2021年9月2日更新)

引用元:SBI証券

指標

時価総額:94億円

株価:4,185円

予定年間配当:0円

年間配当利回り:0%

予想PER:46倍

PBR:11.9倍

※2021年10月15日終値時点のデータ

株主優待・配当

無し

足元業績(儲かっているのか?売上はあがっているのか?)

増収・大幅増益! 利益率向上!

引用元:SBI証券

2021年度3月期における

売上高は、前年度比17.8%増収

経常利益は、前年度比49.1%増益

当期利益は、前年度比平均54.1%増益

決算分析ポイント

本業の稼ぐ力を表す営業CFも2021年3月期は、315百万円と前年同期比+192百万円です。

損益計算書もキャッシュフローも問題ありません。

貸借対照表についても異常に増えている科目はありません。

また運転資金がほぼ必要ないこともわかりました。銀行がいらない状態です。

運転資金(黄色の枠ー赤枠)は2020年3月期については月商の0.1ヶ月分。

0.16ヶ月=(186,058+179,324+625+23,181)-(270,010+8,635+55,479)÷334,026

2021年3月期については運転資金はマイナスになってます。

-0.06ヶ月=(266,972+128,447+1,449+24,101)-(334,401+17,579+92,715)÷393,447

なお、通常のリフォーム業者は商品を多く抱えるので、運転資金が少なくとも月商の3ヶ月分程度必要になるのが普通です。

今後の見込み

住宅設備機器の市場は約2兆8000億円という試算がある

引用元:「ヤフオク!手本にZOZO目指す」住宅設備通販のパイオニア 交換できるくん(7695)の栗原将社長に聞く

1%のマーケットシェアをとれたら売上高280億円になります、

2021年3月期売上高 47億円ですから、5倍弱の伸びしろはありますね。。

住宅設備機器自体は、コロナ禍が落ち着けば、通常通り供給されると思いますが、質の高い工事を行える人材確保ができるかか今後の焦点な気がします。人件費の価格が上昇した場合、利益率の圧迫要因になりますから。。。

ライバル企業

住宅設備機器の交換に特化したライバル企業はなし。

既存の業者は以下の3パターンに分類される

1水漏れなどの緊急駆けつけ業者

2くらしのマーケットなどのマッチングサイト

3リフォーム会社

当社IR資料より

参入障壁及び優位性

参入障壁

住宅設備機器工事が低価格であること

一般的にガスコンロや給湯器、食器洗浄機、トイレ、水道蛇口などの住宅設備機器工事は価格が安い。それに比べて、リフォームは価格の高い工事になることが多い。”

引用元 「ヤフオク!手本にZOZO目指す」住宅設備通販のパイオニア 交換できるくん(7695)の栗原将社長に聞く

交換できるくんの扱う工事付き商材の給湯器、食器洗浄機、トイレ、水道蛇口は、キッチンのリフォームなどに比べると価格が安く既存のリフォーム業者が積極的に仕事を取りにいくことは難しいそうです。

優位性

・ネットで見積もりを行い実際に施工するノウハウの20年の積み上げ

見積もり依頼時に顧客は以下のことをするのですが、青色の囲み部分が新規参入業者とっての参入障壁と考えられます。具体的にはマンションのシリーズことに使われている部材の違い、写真を撮影するポイントが考えられます。特に写真は、必要な部分を必要な枚数取れないと、正確な見積もりが作成できないだけではなく、当日の工事がうまく行えず、クレームの元になります。


株価予想

直近高値7,850円(2021年5月21日)がPER 88倍 7,850÷EPS88.9(2022年3月期)

直近安値2,500円(2021年1月18日)がPER 28倍 2,500÷EPS88.9(2022年3月期)

 

今期EPS(私見)88.9円 ✕40倍=3556円までは想定

工事の質を担保して売上を上げる方針のため、株価があがっていくまでに時間がかかりそう。

IRスケジュール

追伸

ビジネスモデル(住宅設備機器交換×オウンドメディア×IT)良し!

財務内容良し!

時価総額も小さく成長期待あり!

ただし、PERが40倍を超えており、なかなか手を出しづらいですね。。。 

いまは見合わせ中です。