【3491】GA technologies分析〜RENOSY事業の他社比較「体験談」あり〜

Amazon ギフト券30,000円に惹かれて「RENOSY」の説明を聞いてきました。

営業の方に勧められたワンルームより、

「RENOSY」のビジネスモデルが、

元銀行員の管理人には、

「刺さりました」。


今回は「RENOSY」を運営している

【3491】GA technologies

分析してみました。

POINT

  1. RENOSY事業によるコンパクトマンション販売事業の高い利益率

  2. RENOSY事業によるコンパクトマンションの圧倒的販売力

  3. 圧倒的な販売力を支えるSaas事業の成功が今後の成長の鍵

【3491】GA technologiesはどんな事業をしている会社か?

3つの事業に分類されてます。

1.RENOSY iBuyer 事業・・・投資用の中古マンションの買取再販


 
あなた

売主と買い主の間に仲介するシステムがあって
マッチングアプリみたいな感じだね。

 
あなた
そうです。

GA technologiesが仲介人

RENOSYが仲介される場

みたいなイメージでしょうか。

 
 


2.RENOSY Living 事業・・・居住用不動産の売買や賃貸の仲介

 
管理人
RENOSY iBuyer 事業となにか違うの?
 
管理人
RENOSY iBuyer事業は、40㎡以下の人に賃貸を行う目的の
投資用不動産売買事業を行ってます。

RENOSY Living 事業は、実需用不動産(購入者が住む)を扱ってます。

「借りる」ITANDI事業・・・・不動産事業者向けのSaasサービス

 
管理人
不動産会社に自分達が実際に使っているシステムを月額課金制で販売してます。

売上が急上昇中の会社のシステムなので、同業他社も気になるので、導入企業は増えてます。

1.RENOSY iBuyer 事業

2.RENOSY Living 事業

3.「借りる」ITANDI事業

それぞれの売上の内訳は非公表です。

ただし、

2019年10月期の売上の99.7%がRENOSY事業 でした。

現在、収益を上げているのは

「RENOSY iBuyer 事業」、「RENOSY Living 事業」

となり、

「ITANDI事業」は、

先行投資中(赤字)

と考えられます。


指標

時価総額:693億円

株価:2,013円

予定年間配当:0円

年間配当利回り:0%

予想PER:69倍

PBR:8.2倍

※2021年3月17日終値

 
あなた
指標的には割安なの?割高なの?

 
あなた
不動産仲介会社として見ると割高です。

ただし、最近流行りのSaas系のシステム会社と比べると割安です。

市場参加者は、

GA technologiesの成長率(期待値)を

不動産事業社< GA technologies <Saas系のシステム会社

と見ているからですね。

株主優待

無し

配当

2018年10月期 0円

2019年10月期 0円

2020年10月期 0円

2021年10月期 0円(予定)

 
あなた
ずっと0じゃん(笑)
 
管理人
いいんです。0円で。

毎年、50%を超える売上が伸びる会社は、

配当なんか出すよりも、事業にお金使って、

売上を伸ばした方が、企業価値が上がり、

株主もハッピーになります。

足元業績(儲かっているのか?売上はあがっているのか?)

5期連続増収・増益!

※引用元:SBI証券

直近3カ年(2018~2020年度)における

売上高は、前年度比平均88.8%増収

経常利益は、前年度比平均70.7%増益

当期利益は、前年度比平均53.2%増益

業績は堅調。

ただし、売上高が大きく増えた為、驚異的な増加率は逓減してきてます。

2021年10月期は、前期に比べ低い成長率を計画値にしてますが、良くても

計画比+10%程度の90,000百万程度の着地になると予想してます。

要因分析

2020年10月期まで高い成長率が維持できた要因

管理人は2020年1月にGA technologiesに投資用ワンルームの話を聞きにいきました。

今までの投資用不動産業者と違う感じた点は3つあります。

1.若者受けするアプリで完結できる「手軽さ

GAテクノロジーズは顧客の7割が20代〜30代になっております

記入する書類が極限まで少なくなってます。

2.リファラル採用(自社の社員に友人や知人を紹介してもらう採用手法)が上手く回っており、信用が得やすい。

営業の方が「元メガバンク、元大手証券会社」等からの出身の20代〜30代前半の方が多く、

「どぶ板」な営業ではなく、

「なんで、ワンルームマンションを買うと高い投資効果がでるのか?」

をロジカルに説明してくれます。

なお、管理人に説明してくれた内、一人は、元大手証券出身の方でした。

3.営業の方自身、RENOSYでワンルームを購入して運用しているから、顧客に勧めやすい。

管理人に説明してくれた方もRENOSYで1戸購入し、運用していました。

そのため、顧客がローンを組む時の恐怖感をわかってくれます!!

普通の投資用ワンルームの会社の営業の方だと、自社で販売しているワンルームを買ってる人は、

少ないので、ここは案外大きいポイントです。

GA technologiesの営業の方は

「購入時の値段では、仲介物件に負けますが、
忙しい方には、購入後の手間がほとんどかからなくて、
アフターフォローが手厚いRENOSYが絶対にオススメ

と心から言ってました。

嘘ではなく、心から言っていました。

はじめて買う方は、

「手間なし

「アフターフォロー手厚い」

という言葉に惹かれ購入する気します。

2021年10月期売上高増加率の低下理由

大きな理由は

ワンルームマンションの価格上昇に伴う利回り低下によるもの

と考えられます。

特にGA technologiesの取扱が最も多い東京については、ワンルームを含むコンパクトマンションの

「価格上昇」に伴い

「利回り」が

下がってます。

下の表は1棟物のワンルームの利回りですが、城南地区は4.2%となってます。

引用元:日本不動産研究所

都内23区においては、

築年数 20年前後

全額ローン借入を行えるエリアの

ワンルームの利回りは5%位です。

GAテクノロジーから紹介を受けれるワンルーム向けの提携ローンの金利は2%前後が多いです。

つまり個人投資家の儲けは、

物件表面利回り5%から

ローン金利2%を引くと

3%の差額はでます。

ただし、物件の管理費、税金、手数料を考えると、今がフルローンで35年でワンルームを借入を行えるぎりぎりの水準になります。

今以上の投資用のワンルーム価格上昇が起き、利回りが下がると、購入時の手数料(50万円〜100万円)に加えて頭金100万以上の合計150万以上入れないと毎月数千円〜数万円の持ち出しが必要になります。

20代〜30代のこれから結婚、出産、自宅購入などのライフイベントを控えた層ですから、年配者に比べて預金はすくないです。

そのため、

物件価格の上昇と利回りの低下はボディブローのようにGA technologiesの売上減に効いてくると予想してます。

GA technologies決算分析ポイント

1.売上原価率は約80%、(例2000万円で販売のマンションの場合、1600万円で仕入れ)

RENOSY 事業の2020年10月期の原価率=81.3%になります。

根拠:2020年10月期:売上高63,070÷仕入51,321=81.3%

参考:2019年10月期:売上高39,286÷仕入,53,208=82.5%

※ITANDI事業は売上小規模なので、今回は無視します。

投資用ワンルームで2割の売上総利益がでるのは驚異的です。

 
あなた
なんで驚異的なの?

 
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投資用コンパクトマンションは、

住んでいる人がいる状態で

売買すること(オーナーチェンジ)が多いです。

人が住んでいる状態なので、別にリフォームなんてしません。

そして、販売会社は、

売主から投資用コンパクトマンションの買取を行い

個人に売却(転売)するだけで、

20%の利益がもらえると考えたらすごいでしょ!

2 在庫回転期間が驚異的に短い! →販売力・営業力すごい

GA technologiesは

マンション一戸の仕入れから販売までにかかる日数が

23日!

と発表してます。

GA technologies以外の不動産業8社平均 約313日/回に比べると

10分の一以下なので驚異的ですね。

ただ、

比較対象のGA technologies以外の不動産業8社平均 約313日/回は、

GA technologiesのメイン業務のコンパクトマンション業者の買取・販売期間

としては、長過ぎます。

比較対象にデベロッパーなど少しGAと業種が違う会社が入っている気がします。。。

同じようなコンパクトマンションの仕入・販売を行っている

プロパティエージェント株式会社(3464)と比較すると下記の通りです。

(単純化のため、在庫は決算月の在庫で比較してます)

売上高は、3倍近いGA technologiesは、

年度末時点の在庫は、月商の「0.26ヶ月分」ありません。

やはり、銀行員の感覚からすると驚異的です。

月商の3、4ヶ月分位の在庫までは、銀行は不良在庫とは疑いません。

定期的に在庫一覧を受け入れ、在庫が動いてるかは確認しますが。。

プロパティエージェントは4.16ヶ月。(普通)

決算月に4ヶ月分の在庫保有です。許容範囲です。

プロパティエージェントGA technologiesは同程度の売上原価率(80%)です。

しかしながら、

GA technologiesは、在庫が極めて少ないにも関わらず、

売上が3倍あるので、販売力が、圧倒的なのが、わかりますね。

3 社長の樋口氏が実質的に株式の過半数を所有。「ガンガン」いける会社

一般に、株式の所有と経営が分離していくと、

経営者側は、株主への説明責任果たすため、

無難な選択しか行わなくなる傾向があり、

大胆な戦略の実行が難しくなっていきます。

 
あなた
たとえば、どんな会社?
 
管理人
メガバンクや大手生命保険会社は

株式の所有と経営が進み、

手堅い事業投資しかいない例ですね。

 

GA technologiesは、2021年1月に第三者割当増資を行ったため、

最新の大株主の状況は、わかりません。

ただし、2020年10月期の決算では、

樋口社長と樋口社長の資産管理会社(GGA)で

計57%の株式を保有しています。

第3位以下の株式の保有比率を考えても

樋口社長と樋口社長の資産管理会社(GGA)の合計の持ち株比率は

2021年3月時点では、

51%以上保有していると考えられます。

51%以上の株式を保有している場合は、

株主総会の普通決議を単独で可決する権限があります。

「取締役・監査役の選任」が行えますので、

実質的に重要な意思決定は一人でできるといって過言ではありません。

普通決議の内容 

  • 取締役・監査役の選任
  • 取締役の解任
  • 役員報酬など
  • 剰余金の配当
  • 自己株式取得(株主との合意による取得は特別決議が必要) 等

以上から、社長の樋口氏が実質的に株式の過半数を所有していますので、

株式の所有と経営が一致してますので、

「しがらみのない」大胆な戦略の実行が可能になっています。

規制が厳しく、旧態依然とした不動産市場を「DX化」するには、

既得利権との戦いもありますから、

樋口社長の突破力と実行力が非常に重要になります。

財務面(株式を過半数保有)からも樋口社長が「ガンガン」いける会社であることが確認できます。

今後の見込み

市場規模は、巨大。拡大余地あり。

GAテクノロジーズの2020年10月期の売上高は、630億円。

コンパクトマンション投資市場は、約1.5兆円

東京都中古住宅不動産の推計取扱高は、約4兆円。

開拓余地はありますね。

また、

まだ、まだ投資中のITANDI事業(不動産事業者向けのSaasサービス)の

賃貸仲介市場は約500億円もあります。

ライバル企業との比較(体験談)

GAテクノロジーズとすべての事業内容が競合している会社は、ありません。

ただし、

GAテクノロジーの現在の主力事業である

ワンルーム投資会社・コンパクトマンションの買取・再販業者は星の数ほどあります。

今回、管理人は、「一顧客」として3社に話を聞きました。顧客視点から見た、3社の違いは以下の通りです。

プロパティーエージェント (3464)

新築がおよび築年数が数年が主に取扱。

築年数10年〜20年を超えるワンルームの取扱はほぼない。

東京23区・横浜がメインの範囲。

「年金代わり」「新築の家賃の高さ」「入居率」「一部上場」

が中心のセールストークでした。

中古ワンルームの価格帯を知らない方は、新築物件を買う可能性あると思います。

気になる方は、

手出しゼロで利用できる♪話題のポイ活始めるならモッピー!

プロパティーエージェントと検索を行ってみてください。

GA technologies(3491)

訪問のアポを取る際に、ワンルームの購入経験があることそして物件の希望条件を営業の方に伝えました。

訪問した日は、まず、営業の担当者からは、

これまでGA technologiesが取り扱った物件の紹介を受けました。

そして「どの位のスペックのワンルーム」なら「いくら」で買えるかの価格の目線合わせをしました。

訪問終了した後、1ヶ月位かけて、10回程度メールで物件の提案を頂きました。

ただ、価格の目線が合わず、すべてお断りしました。

しかし、担当者は元大手証券会社勤務経験があるため、非常にロジカルで、押し売りはありませんでした。

管理人の希望条件を満たす物件が「売主物件」(買取・再販)ではなかなか出て来ないことがわかっていたようです。

初めての購入でなおかつ長期保有の場合は、

  1. 管理手数料が割安
  2. 現状回復費用も安価
  3. 2年間の契約不適合責任(旧 瑕疵担保責任)

 がある。

GA technologiesから購入を行うことは十分「アリ」だと思います。

ちなみに、売主物件と仲介物件の業者の利益の取り方は、下記の通りです。

売主物件(買取・再販)は、仕入れ価格+業者利益=物件価格

仲介物件は仲介会社が原則、物件価格の3%+6万円の手数料(利益)をとります。

そして、この表を見ると、はじめての購入で、年金代わりの長期保有を希望の方には、

仲介で買うより、

GA technologiesから物件を買ったほうが、

購入後のコストが安く、安心できます。

GA technologiesも担当者もセールスが仕事ですから、
最低限のワンルーム投資の知識は勉強してからのほうが良いですが、
気になる方は、話を聞きに行ってみても損は無いと思います。

株式会社ランドネット

株式会社ランドネットは東京23区の中古ワンルームマンションを中心に

不動産の売却・購入・投資・賃貸管理・リフォームの5つの事業を主に展開しています。

管理人は2戸のワンルームをランドネットから購入してます。

やはり、業歴が20年程度あり、元々仕入れに力を入れているので、

少し厳し目の割安な希望条件の物件を伝えても、1ヶ月以内くらいで見つけてきてくれます。

 

 
あなた
なんで安く仕入れられるの?
 
あなた
ランドネットは業歴が長い分仕入れルートが
たくさんあるからです。

不動産は、ポータルサイト取引上で取引されるものより、
水面下で取引される量が圧倒的に多いので、
仕入れルートがたくさんあると安く仕入れられます。

またランドネットの仕入れ部隊の方は、
都内の人気のあるワンルームの登記簿謄本を取り寄せて、
地道に個人客に仕入れ(売りませんか)の電話や
ポスティングをしているからです。

仕入れが強いランドネットは、

GA technologiesや他のワンルーム販売業者向けにも販売してます。

そのため、ランドネットはGA technologiesより投資用コンパクトマンションを
安く購入はできる可能性は高いです。

購入を考えている方は 
GA technologiesと比較しながら、説明を聞いても良いと思います。



ランドネットは、GA technologiesとは正反対な会社です。

社風も”大家族主義”を謳っており、運動会なんかもしてます。

管理人は、温かみのある昭和な感じの会社がすきです。

参入障壁

コンパクトマンションの買取再販や不動産会社向けのシステムを販売している会社は非常にたくさんあります

買取再販と不動産会社向けのシステム業界それぞれでみれば、参入障壁はかなり低いです。

当社の優位性

GA technologiesの優位性は、

①圧倒的な成長率でコンパクトマンションを買取・再販をしながら、

②高い成長率を支えている自社システムをSaas事業として他社に販売して継続収入につなげているところです。

株価予想

扱っている不動産の種類やビジネスモデルは違いますが、

不動産テック(Real Estate Tech)という枠組みでは、

(2980)SREホールディングスが一つのベンチマークになります。

現在、(2980)SREホールディングスは、PER100倍(2021年3月23日時点)です。

GA technologiesについても、

ITANDI事業(不動産事業者向けのSaasサービス)が順調に進むのが

前提として当面は、PER100倍、株価2,900円を予想してます。

IRスケジュール

第2四半期決算発表が6月に予定されています。
2021年度については、

ITANDI事業(不動産事業者向けのSaasサービス)がどの位多くの

不動産事業者に導入されたかが、焦点になります。

追伸

GA technologiesは革新的ですし、不透明な不動産市場の改革は、期待してます。

一方、ランドネットのように昔ながらの電話、ダイレクトメールで個人からの仕入れを行っている会社も不動産市場には、無くてはならない会社です。

例えるとすると、

GA technologiesは、「アフターフォローが手厚い百貨店」

ランドネットは、「一般客も買える問屋」

みたいなかんじです。

2つの会社の方から話を聞いてみると決算書からはわからない点があり、結構勉強になりました。

興味のある方は、顧客として話を聞きに行くことをオススメします。