この記事の対象者
- 投資用ワンルームを持っているサラリーマンが確定申告の際に必要となる書類を知りたい方
- 初めてワンルームを買って国税電子申告・納税システム(e-Tax)にて電子申告を考えている方
- コロナが怖いので、自宅から確定申告を行いたい方
この記事で学べること
- 国税電子申告・納税システム(e-Tax)を行う前の必要な準備
- 確定申告の際に必要になる書類
- 国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用した確定申告の方法
はじめに
今回は、管理人が行っている
- 「マイナンバーカード方式による国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用」のための事前準備
- 確定申告の書類を作成するために必要となる書類
- 作成する確定申告の書類
- ワンルームマンションの収支を計算する「青色申告決算書(不動産所得用)」の作成方法
について説明します。
注意!!今回の確定申告の際の経費の話は、管理人が経費として確定申告を行っている一例ですので、心配な方は税務署、もしくは税理士に相談の上、確定申告を行ってください。
国税電子申告・納税システム(e-Tax)を行う前の必要な準備
事前に用意するもの
- カードリーダー(約3000円)
安いカードリーダーで問題ありません。管理人が2018年より利用しているのは、これです。
3年利用してますが、2020年も問題なく利用できてます。
- マイナンバーカード
通知カードでは、ありません。通知カードとの違いはこれです。
引用元:マイナンバーカードと通知カード・個人番号通知書について
マイナンバーカードは申請から発行まで一か月かかります。早めに申請しましょう。
申請方法はこれです。
マイナンバーカード方式によるe-Taxの利用申請
国税庁が用意しているマニュアルです。管理人は初めて行うとき1時間程度かかりました。
確定申告の書類を作成するために必要となる書類
- 源泉徴収票
サラリーマンの年収や生命保険料控除(該当する場合)等を入力するために必要になります。
- 返済実績又は予定表
ワンルームマンションを金融機関からの融資にて借入を行い購入している場合、支払利息額を確認するために必要になります。
- 通帳
毎月のワンルームマンションの管理費・修繕積立金の金額と引き落とし日を確認するために必要になります。
- 固定資産税の納税通知書と領収書
毎年1月1日時点の固定資産の所有者に対して、4~6月頃に各市町村から送付されてきます。支払額と支払日を確認するために必要になります。購入した年は、購入時期によって固定資産税は按分されますので物件の引き渡し時に仲介業者から受け取った計算書に記載の固定資産税の金額を記載します。
- 不動産取得税の通知書
ワンルームの引き渡しを受けてから4~6カ月後に送付されてきます。物件の引き渡し時期によっては、不動産取得税の支払いが購入した翌年度になり、翌年の確定申告に計上することもあります。管理人が保有している豊島区の1R(20㎡・築20年)の場合は約10万円ほどかかりました。
- 領収書、クレジットカード明細
ローンの手数料、ワンルーム投資の勉強のために購入した本やセミナー参加費等の領収書が該当します。クレジットカードで支払いを行った場合、仕訳を行う際にクレジットカードの明細も必要になります。
- 売買契約書、登記簿謄本、仲介手数料・登記手数料の領収書
減価償却費の計算を行うのに必要になります。
- 火災(地震)保険証書
青色申告決算書(不動産所得用)の保険料を入力するのに必要になります。
- 賃貸借契約書
青色申告決算書(不動産所得用)で明細を作成する際に必要になります。
※上記の費用は、代表的な書類を記載しております。ふるさと納税を行っている方は、自治体から届いた領収書も必要になります。また事業利用比率(家事按分)を利用して自宅のインターネット代金等を按分して経費計上する場合は、計上する費用の領収書や按分した根拠資料なども用意する必要があります。
事業利用比率(家事按分)を詳しく知りたい方はこちらを参照してください
ワンルームマンション投資に伴う確定申告の際の経費と事業利用比率(家事按分)
作成する確定申告の書類
作成する必要のある書類は
- 「申告書第一表」
- 「申告書第二表」
- 「青色申告決算書(不動産所得用)」
の3種類になります。
- 申告書第一表、申告書第二表
申告書第一表
申告書第二表
申告書第一表、申告書第二表については、不動産収入と不動産所得以外の部分は、会社からもらった源泉徴収票に基づいて転記を行えば問題ありません。不動産収入と不動産所得の部分は、青色申告決算書(不動産所得用)を作成後、入力する流れになります。
- 青色申告決算書(不動産所得用)
引用元:国税庁 確定申告書
ワンルームマンションの収支を計算する「青色申告決算書(不動産所得用)」の作成方法
青色申告決算書(不動産所得用)を作成するためには、1年間の家賃収入、減価償却等を計算する必要があります。毎年同じような内容を計算したり、転記する必要があるため、手書きでの提出は勧めません。
自分でExcelで計算して、青色申告決算書(不動産所得用)に転記する事もできますが、間違ったり、税制改正等を見逃すリスクがあります。
そのため、2,000円前後で物件の収支管理と確定申告を行えるソフトが付いている本があるのでご紹介します。
紹介する本は、現役の税理士大家の先生が毎年の税制改正等を踏まえて更新されています。
管理人も毎年購入しており、今年で5年目になりますが、非常に使いやすいです。
【2020-2021年度版】大家さんのための超簡単!青色申告 不動産所得用・申告ソフト付 (Windows用・ダウンロード版)
【2020-2021年度版】大家さんのための超簡単!青色申告 不動産所得用・申告ソフト付 (Windows用・ダウンロード版)の優れていると感じる点
- コストパフォーマンスが良い
他の会計ソフトや月額定額のサービスを利用すると年間1万円程度はかかります。
- 1年目に設定を行うと翌年度以降に設定内容や減価償却のデータ等を引き継げる
一度、購入し会員登録(無料)を行うと次年度から2,000円程度で毎年の税制改正等を踏まえたソフト(Excel(マクロ付))を購入できます。また前年度の設定内容(勘定科目、物件情報)を取り込めるので、2年目から確定申告にかかる時間が大幅に削減されます。
- 大家さん向けの本のため、必要事項のみ網羅
市販の会計ソフトは、不動産事業以外にも対応しているため、設定が煩雑です。ご紹介した「大家さんのための超簡単!青色申告 不動産所得用・申告ソフト付」は、不要な情報が省かれており、必要事項のみ網羅されているため、初心者の方も無駄に悩むことはないです。
【2020-2021年度版】大家さんのための超簡単!青色申告 不動産所得用・申告ソフト付 (Windows用・ダウンロード版)のもう一歩な点
- 国税庁の青色申告決算書(不動産所得用)に転記が必要
各種データをExcelに打ち込み、マクロの機能を利用した集計ボタンを押すと国税庁の書式の青色申告決算書が作成されます。作成された青色申告決算書の内容を国税庁の青色申告決算書(不動産所得用)に転記する必要があります。
- ソフトはWindows用のためMac、Chromebookには対応していない
グーグルのスプレットシートで試しに開いてみましたが、マクロを利用しているため、利用できませんでした。
青色申告決算書(不動産所得用)の作成ができましたら、下記の「確定申告書作成コーナー」から、「e-taxで提出 マイナンバーカード方式」選び、入力を行ってください。入力自体は、30分程度で終わります。入力後、忘れずに送信・印刷を行うようにしてください。青色申告決算書(不動産所得用)については、所管の税務署に郵送を行う必要があります。
追伸
管理人は、2020年度はあまり領収書等の整理を行っていなかったため、領収書の整理等に約3時間、ご紹介したソフトでの帳票の作成に2時間程度かかりました。
結果的に確定申告には5時間程度時間がかかりました。
なお、「ワンルーム投資」は、一つの事業になります。そのため、単に確定申告を行うのではなく、1年間きちんと利益が出たかを確認し、2戸目以降の取得につなげて頂ければと思います。